2014年1月19日日曜日

Walsh circa 2002

今日は我ながら珍品買いだなぁと思う物件をエントリー。

英国産スニーカー、Walshです。まぁ知る人ぞ知るというか、ポジティブに言えば「通」なんでしょうけれど、ある程度のネームバリューとクオリティーが伴っていないとそんな事も言えないわけで、要はただの無名なスニーカーと言われるのがオチ。

これ、2002年にロンドンのレスタースクエア近くにあるOffice Outletで購入しました。当時ロンドンに住んでいたボクは週に一度くらいの割合でこの店をチェックしてました。Officeは英国では割と有名な靴屋さんでして、そのアウトレットショップがセントラルロンドンの、しかもレスタースクエアの裏通りにあるんですから行かないわけがない。バラエティーに富んだ品揃えでアディダス、ニューバランス、プーマ、クラークスなどが多かったですね。


これは確か£30以下での購入だった記憶が。それ以上だと買わなかったので。

もともとこのWalshというのはフットボールの聖地、ボルトンで生まれただけあってサッカーシューズをハンドメイドで作っていたのだそう。1961年創立ですがそれ以前からオリンピック選手用にランニングシューズもオーダーメイドで作っていたのだとか。

ただ、大量生産品ではないので一般的な流通経路に乗るわけも無く、ボクもロンドンで見つけるまで知らなかった物件。
購入後ネットでチェックしたのですがオフィシャルページは当時わずか2ページほどのもの。2013年現在も内容こそ変わっていますがやはり数ページ。で、知りたい内容は明記されてなかったり。商売っ気まるでなし。

確か当時の記憶ではこのスニーカーのおおざっぱなアウトソールは未舗装のフィールドでトレーニングする為グリップを強くするのに有効だとか書かれていたと思うのですが。そういった内容の横には確かに何も無い丘を走ってる兄ちゃんの写真があったような。アーカイブしておけばよかった…

ともあれ物件の紹介など。

なんせWalsh、モデルナンバー等一切無いので商品説明がしにくい。
2013年になってHanonが扱いを始めたのにはちょっと驚きました。ただ、Walsh、カラーリング酷過ぎ。売れないだろうなぁ...

前知識無しにこれを購入した動機というのはMADE IN ENGLANDとその革の素材の良さ。皺の入った、スニーカーに使うには多少厚手の一枚革ですが、非常に柔らかく、昔使ってた水牛の革のバッグのそれに似てる見てくれと、うまく鞣した為に出来た絶妙の高級感ある光沢。まさにいい革!

トゥガードは中に芯でも入っているのか硬くてトゥガードというその目的自体をきちんと果たしてくれそう。これはやはり未舗装のフィールドを走る為の必然的な装備なんでしょう。
長めのレザーのタンに付いているタンラベルは織りネームになってまして、ロゴマークの下にはユニオンジャック、そして「BOLTON ENGLAND」の文字。
裏には「HANDMADE ATHLETICSHOES MANUFACTURED BY NORMAN WALSH SINCE 1961 MADE IN ENGLAND」と刺繍されています。

ソールパターンは原始的と言うか、思い切ったシンプルさ。こんなソールのスニーカー、見た事無いです。前回エントリーしたClarksのTraxster Midがおおざっぱなところは似ていますが、前足部と後足部から中央に向かってとんがっているパターンはこれだけ。
その中央にはBOLTON ENGLAND BY N. WALSH REGD DES. No. 977348とあります。Registered Designは意匠登録かな?訳すと。

で、英国のサイトで調べたら確かにWalsh,このソールで1976年に申請、翌1977年に受理されてますね。こんなパターンでアドバンテージがあるのかどうかは履いてもよくわからないんですけど...

ソールはこれまた思い切った一層のゴム!正確にはアッパーとの間に繋ぎの為の?黒いゴムの部分があるのですが2層っぽくないんですよね、これ。

シューアイレットのレザーパーツに一緒に縫い込まれている織りネーム。やはりのBOLTON ENGLANDのゴリ押し。

ライニングとインソール表地は同素材の黒いファブリック。毛玉が出来てちょっと嫌。

スニーカー、しかもフィールドを走るための物件にしては遠目がシュッとしていて小洒落たブティック系のシューズみたい。
でもこれ、予想に反して歩きにくいわけではありません。前足部が少し反って作られているので足の返りがいいんです。

まぁもうちょっと日本でも認知されていればいいんですけど、これは難しいかなぁ...

2013年に調べたら日本でも販売されているんですよね。先物買いの代理店がプッシュでもしてるのかなぁ。
ただどうなんだろうなぁ、このデザイン。日本人受けするかと言えばうーん...

ドマイナーなブランド関連で言えばBrooksなんてありましたが(現在も地味にアメリカで商売していますが)昔のBrooksは高校生の時に1足履いた事がありますが(当時はナイキよりも高価でした)、結構走り易くて好きでした。数年前に月星が代理店になってMADE IN JAPANで販売しましたが今はもうそれもなく。欲しかったのにサイズ展開が28cmまでってさぁ...

walshはそんな事も無さそうで、これからも地味に英国産ブランドとしてやっていくんだろうなぁと思ってます。ブランド力としてはそれが一番ですよね。

因みにこの写真は2013年に撮影したものです。あまり履き込んでいないように見えますかねぇ?

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