2012年11月13日火曜日

Mexico 66 THL202-9084 circa 2004


オニツカブランドがファッションコンシャスなブランドとして再生した後にボクが最初に購入したのがこれ。

ちょっと気にはなっていたのですがサイトで見る限り日本ではボクの足のサイズが販売されていなかったので購入が少し遅れました。足ちょっと大きいので。

で、これは大阪へ遊びに行った際にお店で見つけたセール品。定価¥12.600のところ、¥5.800でした。自分の足には数字上ハーフサイズ小さいのですがそれほどきつくなかったので購入しました。

購入から8年経っていますが流石に創世記というか、仕様が2012年のに比べると結構変わっているな、と。まぁ今ではもう廃棄して手元に無いので改めて確認出来ないのですけれど。

まずフライヤー。今ではありえない、アシックス名義のフライヤーをオニツカロゴのものと同梱しています。まぁこの頃は「は?オニツカ?何それ?アシックスのバクリ?」と思う人が多々いたのでしょうか?それを危惧しての配慮?今30代後半〜40代ならば当たり前に知っていることですが、あぁ昭和は遠くになりにけり。

箱は現在(2012年)まで大きな点では変わらない仕様ですが、このモデルのものには「BOX MADE IN CHINA」の文字が。(2012年モデルの箱には生産国表記はありません)

そう、このメキシコ66自体もMade In Chinaなのです。アシックスが中国製多数なのでそうなんでしょうけれど、革のクオリティーはやっぱり…..

しばらくしてのカリフォルニアとかは結構気に入ってまして、これがヴェトナム生産品なので、うーん、やっぱりこういうところも大事だよなぁ。

アシックスの中の人もその辺はその当時からよくわかっていたのか、2005年モデルからはMexico66はヴェトナム生産にシフトしています。ナイス判断!

あと今ではありえないことがもう一つ。インソールにプリントされているロゴもasicsなんですよ、これ。これ見た時セール品ということからも「ひょっとしてプリント間違ってのB級品?」と邪推したのですが、他の店頭にあったモデルをいくつか見たらやっぱり同じだったのでこの頃のモデルは一貫してそういう仕様だったのでは、と。

ソールは2層構造。プーマのスピードキャットとか履いている人ならばまぁ大丈夫と思いますが、普段ニューバランスとか履いているボクには「薄っ!!」という印象。実際歩き回っていても踵に地面の感覚が結構伝わってきます。裸足で歩いている時よりズンとくる感じ。

踵にはヒールキャップなど入っていないため安定させる為に革で×印に補強されています。ベロは足の出し入れを楽にする靴べらの役目を兼ねています。

オニツカのモデルはオリンピックと関係が深く、このモデルも1968年のメキシコオリンピックで日本選手団に使用されるのを前提として開発されたもの。「オニツカの遺伝子」という本に依るとそれまではサイドのラインもコロコロ変わっていたのがこのMexicoに採用されたストライプ(当時はメキシコラインと呼ばれていた)で統一しようという事になり、名称もアシックスストライプとなって今に至ると言うエポックメイキングなモデルなのです。


これを購入した2004年といえばアテネオリンピックで日本代表のマラソン選手がこぞって履いたアシックスのシューズで好成績を収めた事や(金メダルを取った野口みずき選手の、シューズにキスをするシーンが有名)、それ以前からアメリカのジョガー達の間ではアシックスのランニングシューズが大評判だったこと、そういった追い風に乗って業績も上向きのところに晩秋にはパリにオニツカの直営店を出店しています。


更に好評だったため2005年にはロンドンのセレクトショップが軒を連ねるカーナビー・ストリートにも出店、その後は大阪の職人さんに加工させた国産のオニツカまで販売したり、好調な印象を受けます。

他にはタランティーノ監督の映画「Kill Bill」で主人公のブライドがトリコロールカラーのMexico66を履いていた事もこのモデルの人気に火をつけたと言えるのではないでしょうか。

まぁでもその後創業者の鬼塚喜八郎氏は亡くなり、名工の名を欲しいままにした三村仁司氏も定年退職したり、アシックスの向かう先はこれからが正念場なんでしょうね。
アディダスと並ぶ世界の老舗ブランドですから頑張って欲しいです。



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